3Dプリンターの活用企画!

2016/10/18 12:00

皆さんこんにちは!!


今回は大きい出力物を短時間で出す方法の一例を紹介したいと思います。

弊社の機体も他のメーカーさんも標準実装のノズルが0.4mm径です。
プリント物を積層していく為には層ごとのくっつきを良くするために、
少し押しつけぎみの設定にしないと層どうしがしっかりくっつかないためもろい成形物が出来てしまいます。
つまり、0.4mm径ノズルで粗めの積層ピッチの限界はおよそ0.3mmピッチということです。
0.4mm径ノズルで0.4mmの積層ピッチにしてしまうと層のくっつきが甘くなってしまいます。

では、0.3mmピッチ以上でのプリントをしたいときはどうしたらいいでしょうか。
単純にノズルの穴径の大きいものに換えてあげればいいんです!

今回ご紹介するのは0.8mm径のノズルで0.6mmピッチのプリントしていきたいと思います。


でん! おしゃれなゴミ箱を作ってみました。

高さが270mm!

何とプリント時間4時間半!!

同じ設定の0.2ピッチでプリントしたら11時間です。
半分以上時間が短縮できました!


表面はこんな感じです。

積層が普段よりはっきり見えますが、アウトラインがなめらかなのでこれはこれで3Dプリンターならではの表情がいいかと思います。

ノズルの穴径を大きくするメリットは時間を早めるだけでなく、
穴が大きい分異素材などの混ぜ物が粗いものや、
フィラメントに付着したほこりなどで起こるノズル詰まりが起きにくくなります。

デメリットは細かいデザインの入った造形物やエッジを出したいモデルは表情がぬるくなってしまうことです。

2射出の機体をお持ちの方は片方のノズルを径の大きいものにしたりして使い分けてみたりするといいかもしれませんね。

大きく出せばその分積層痕も比率的に目立たなくなるので、
何か大きめのプリントをもっと早く出してみたいという方は是非参考にしてみて下さい。



プリント動画はこちら


今回使用した3Dプリンターはこちら

今回使用したノズルはこちら

今回使用したソフトはこちら


プリント設定
素材:Genkei標準のPLA Green
プリント温度: ノズル230度 ベッド55度
プリントスピード:60mm/s
積層ピッチ:0.8mm
埋め密度:0%
トップレイヤー:0
ボトムレイヤー:2
ループ数:1
サポート材:密度0%